第2回NPS 学習内容




・栄養アセスメントとは

 栄養アセスメントとは、各種パラメーターから得た主観的・客観的情報により栄養状態を総合的に評価、判定すること。
 1970年代、栄養不良に陥ると治療効果が低下することがクローズアップされ、その重要性が急速に発展した。
 方法には、身体計測や生化学的検査値などを用いる客観的な方法と観察者の主観によって判定を下す主観的な方法に大きくわけられる。

・アセスメント項目について

 身体計測:最も単純な計測項目は体重、身長。BMIは体重と身長を用いて算術できる。
また、身長がわかれば、BMIを利用することで体重を予測することも可能であり、この時の体重が
理想体重となる。
 なお、実測体重は現在の体重、通常時体重は普段の体重を示す。
身長、体重以外の簡便な身体計測は、体内の脂肪保持量を示す上腕三頭筋部皮下脂肪厚(TSF)、
脂肪と筋人の保持量を示す上腕周囲長(AC)、筋肉の保持量を示す上腕筋周囲長(AMC)などがある。
 測定方法は、利き腕でない上腕を測定する。なお、AMCは、TSFとACを用いて算術される。


   *:BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
   *:AMC=AC(cm)−0.314×TSF(mm)


生化学的指標:
 一般的な指標のアルブミンは、半減期が約20日であるため鋭敏な指標でない。
また、同一人物でも座位と臥位により測定値のバラツキがあるとされ注意が必要。
 アルブミンより鋭敏な指標は、rapid turnover proteinと呼ばれ、半減期が約8日のトランスフェリン、
約2日のプレアルブミン、約12時間のレチノール結合蛋白がある。
 総リンパ球数は免疫学指標であるが栄養指標にもなり、800/μL以下であれば高度の栄養障害が備わっていると考えられる。
 尿中3-メチルヒスチジンは、筋蛋白の崩壊量を示す指標であり、筋蛋白の分解により再利用されることなく尿中に排泄され、侵襲下では増加する。

主観的包括的アセスメント(Subjective Global Assessment:SGA):
 実際に患者をみた主観で栄養評価の判定を行うこと。1982年に発表され世界的な統一基準として広く認められつつある。
 観察項目と評価の位置づけは、入院あるいは初回、診察時、病歴、身体計測の観察項目から栄養障害が備わっているか、どうかを簡便に判断を下す手法である。
 栄養不良状態の治療効果のfollow upには不適切。

栄養評価の判定:
 さまざまな評価項目を総合的に検討し判定を下す。施設によって評価項目の組み合わせはさまざまである。


・基礎エネルギー消費量について
 基礎エネルギー消費量(BEE)は、体重、身長、年齢を用いてHarris-Benedict式から導かれる。
 投与エネルギー量はBEEに活動係数とストレス係数を乗じたカロリーが目安となる。

   男性 BEE=66.5+(13.8×体重kg)+(5.0×身長cm)−(6.8×年齢)
   女性 BEE=655.1+(9.6×体重kg)+(1.8×身長cm)−(4.7×年齢)


・投与方法の選択について
安易に静脈栄養を選択することは禁物であり、まず、消化管が安全に使用可能かどう
かを見極めることが重要。消化管が安全に使用できるのであれば経腸栄養、そうでな
ければ静脈栄養の適応となる。NSTが活動している施設では、TPN症例が減少し、PPN、
EN症例が増加する傾向にある。

・栄養処方の考察
会員施設からあらかじめ提出された処方箋、および褥瘡の栄養管理を行った論文を
題材に考察を行い、理解を深める学習を行った。